あるかないかで迷ったら

才能や能力があるかないかで迷うことがある。しょっちゅうだ。

 

文章を書くとか、研究するとか、教育に関わるとか。

 

絵を描くとか、楽器を演奏するとか。

 

この世界で生きるとか、どうとか。

 

そういった何かあるかないかを知るためにときどき占いで尋ねたくなる。聞いたらその何かを伝えてくれることもある。聞いた瞬間、安心して、しばらく時間が経つとまた不安になる。

 

ふと周りを見渡す。これまで買った本が山ほど積まれている。ところどころ、キレイに背表紙をこちらに向けて座っている。今月ももう三冊も本が届いている。

 

読みきれないほどの本がそこにあることに気がつく。SNSで誰かが紹介していた本や、本の中で引用されていた原本、著名な誰かの新作。そこにはある。けれど、読みきれてない。

 

ふと気がつく。

 

そこにはあるのだ。だけど、読みきれていない。そして、本の内容を使いきれていないことに気がついた。

 

あるけど、ないことにしている。あるけど、使えていない状態にある。

 

ああ、なんだ。あるんだ。あるのに使いこなせていなかっただけだったんだ。

 

自分に対する問いが「あるのかな?、それともないのかな?」だったけど、その問い方が間違っていたことがわかった。

 

あるか、ないかじゃなかった。もっと言うと、その問いの答えはいつも、「ある」なのだ。

 

問題は使いこなせているかどうか。どう使いこなすか、どうやって使いこなすかなんだ。

 

いつまでもあるかないかで悩んだり迷ったりしてても仕方がない。だって、あるんだから。どうせあるんだから。

 

だから、これからは、そのあるものをどう使いこなすか、どうやって使いこなすかを考えることにしよう。

 

どうあるものを使いこなすか。

 

どう書くか、どうやって描くか。

 

この世界を溢れんばかりの「ある」とどう歩むか。