魔法がとけたのか

魔法が解けてしまったかのような感覚になる。

尊敬する気持ちがなくなったわけでもない。習いたいこともたくさんある。もちろん、技や型を十分に習得したわけでもない。けれど、正直、これまで感じていた引力のように惹きつけられる感じが薄くなっている。憧れや惚れ込みみたいなものが薄れているのだ。非常に残念なことに。

おそらく、五人の退任、事務局長の退任は僕にとって大きなことだったようだ。彼ら彼女らの存在は稽古環境において安心感を与えてくれていた。

今は、彼がただ自分が前に出たい、目立ちたいだけなのかもしれないと感じてしまうのだ。そこがカッコ悪いのだ。それを演出させられていることもあるのだろうが。

これまでは実力もないのに自己喧伝をしている残念な人たちに囲まれていて嫌な思いをしていたが、今は実力も相当ありすごい人なのだがしかし幼いのである。自分、自分で。いつまでも自分の自慢をしている姿は何だか残念に感じてしまう。

これは外に意識が向きすぎていて、自分を構ってもらえないという寂しさからなのだろうか。まぁよくあるパターンなのだろう。新しい人は大いに迎えいれ、古いものには厳しくなるあるいは無関心。いや、関心は寄せてくれている。メッセージも来るわけだし。だから、寂しさではないのだろう。ただ残念な気持ちがあるのだろう。

小物のように感じてしまう何かがある。何なのだろう。僕の中の美学とはなんだかやはり違うのだろう。